[1]
屈折率の異なる薄膜を、蒸着やCVD(Chemical Vapor Deposition)などで堆積する方法です。最も簡単な方法で、例としては誘電体ミラーなどがあります。また自然界では鮮やかな色を呈するアワビの貝殻は、炭酸カルシウムとタンパク質との積層構造になっています。b)2次元[1,2,3,4]
アワビ貝殻の層構造(電子顕微鏡)…弊社にて撮影 アワビ貝殻(表皮)
*他にも液晶の自己組織化を理想する方法などがあります。
半導体プロセスで使われるリソグラフィーを利用する方法です。基板表面にレジストなどで周期構造パターン(ドット、ラインなど)を形成し、これをマスクとしてエッチングや陽極酸化などで基板部分をエッチングします。レジストなどでマスクされた部分は、エッチングの際に残り、マスクがない部分は深さ方向に孔があきます。最後にマスクを除去して、完成です。またエッチングには反応性ガスを使うドライエッチングと酸やアルカリを使うウエットエッチングがあります。c)3次元
またフォトレジストを使わずに、電子線描画(EBL)で直接基板表面に凹凸を作る方法もあります。基本的に半導体プロセスがそのまま使えるので、設備があれば、大面積も可能です。
弊社ポリスチレン ナノ粒子(電子顕微鏡写真) 弊社ポリスチレン ナノ粒子乾燥体
粒径の揃った微粒子を堆積させる方法がもっとも簡単です。素材としては、シリカ、アクリル(PMMA)、そしてポリスチレン(PS)などがあります。
配列方法は弊社HPにも掲載してますので、ご参考になさってください。・逆オパール構造
→http://www.nanomir.com/tips1.html
ナノ粒子を堆積させると、僅かに隙間ができます。ここへ別の素材を流し込み、粒子を除くと規則正しい多孔体構造ができます。これを逆オパール構造と言います。また3次元規則性配列多孔体:3DOM( 3Dimensionally Ordered Macroporous)とも言います。
骨格材料にセラミックスや金属など、様々な材料が使えるのが特徴です。現時点では入手できる微粒子の素材が限られるのに対し、より広い材料で対応が可能です。
弊社HPにもこの3DOMの写真を掲載してますので、ご参考になさってください。
→http://www.nanomir.com/3DOM.html
→http://www.nanomir.com/113644-crop.jpg
→http://www.nanomir.com/ZrO2-3DOM.jpg
→http://www.nanomir.com/Al2O3-3DOM-crop.jpg
この多孔体は、弊社ポリスチレン ナノ粒子を鋳型にし、弊社で作製したものです。
*半導体リソグラフィーを使う方法もありますが、2次元の場合よりもかなり複雑になります。
[文献]
[1]斎藤 彰、石川陽子、宮浦友輔、十河健司、中島匡貴、赤井 恵、桑原裕司、平井義彦、表面化学、vol.28、No.8、p414(2007)
[2]斎藤 彰、石川陽子、宮浦友輔、十河健司、中島匡貴、赤井 恵、桑原裕司、平井義彦、表面化学、vol.28、No.8、p414(2007)
[3]吉野勝美、武田寛之、フォトニック結晶の基礎と応用、コロナ社、(2005)
[4]小倉繁太郎、大藪雅史、光学、33巻4号、P231(2004)
*ご検討・誤使用の際には関連特許にご配慮くださる様お願い致します。